163 / 266
、
「お前……家、どの辺?」
如月に、聞いてみる
「OO駅の方」
「反対方向か。15分くらいかかるかな」
「……?」
「如月。車で送ってやるから荷物まとめとけ」
「いや、いいよ。お前、結婚式だろ」
「多分、歩いて帰るの無理だと思うよ。
やり過ぎたしね」
「……」
それにやり過ぎたせいで如月の色気が溢れてる
赤い目元に潤んだ目元
なんとも言えない雰囲気をまとってる
分かる奴が見たら多分、分かる
こんな状態で一人で帰らせて誰かに襲われたら、どうするんだ
結婚式用の細身のブラックスーツにネクタイを締めてきっぱり言った
「時間は余裕あるから気にするな。
乗ってけ」
思った以上に体が辛いみたいだ
階段をヨロヨロしてるから気が気じゃなくて、
腕を掴んだ
「お前、大丈夫か?階段落ちるなよ」
「誰のせいだと……」
如月の腰を支える
「お前!外!」
「うるせーな。黙って歩け」
車に乗り込むとベルトをするよう伝えた
ともだちにシェアしよう!