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「お前……家、どの辺?」 如月に、聞いてみる 「OO駅の方」 「反対方向か。15分くらいかかるかな」 「……?」 「如月。車で送ってやるから荷物まとめとけ」 「いや、いいよ。お前、結婚式だろ」 「多分、歩いて帰るの無理だと思うよ。 やり過ぎたしね」 「……」 それにやり過ぎたせいで如月の色気が溢れてる 赤い目元に潤んだ目元 なんとも言えない雰囲気をまとってる 分かる奴が見たら多分、分かる こんな状態で一人で帰らせて誰かに襲われたら、どうするんだ 結婚式用の細身のブラックスーツにネクタイを締めてきっぱり言った 「時間は余裕あるから気にするな。 乗ってけ」 思った以上に体が辛いみたいだ 階段をヨロヨロしてるから気が気じゃなくて、 腕を掴んだ 「お前、大丈夫か?階段落ちるなよ」 「誰のせいだと……」 如月の腰を支える 「お前!外!」 「うるせーな。黙って歩け」 車に乗り込むとベルトをするよう伝えた

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