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第6話

ひとしきり 庭園でのんびりしてから、昼のお勉強があるからと言ってカラちゃんとは分かれることに。 その後施設を引き続き案内してもらいティアと二人で研究機関の住宅地へ移動した。 荷物は既に届けてもらっているけど 俺達がこれから生活していく部屋、そういえばまだ見ていない……。 居住区の床は白くて硬い……故郷アークスにはお金持ちだけが住める家の風貌だ。それに……そこそこ立派な玄関扉が佇む。ワンフロアに4部屋ほどの玄関が見て取れる。一番手前の紅い扉が俺達の部屋……らしい。 残りの3部屋も色分けされている。 蒼……翠……紫。 「他の部屋には誰か住んでるの?」 俺は気になりティアに聞いてみた。 「まだ……居ないけどね。これから徐々に研究対象の子達が来る予定だと聞いてるよ。」 そっか……そうだよね……。 国の研究対象が俺達二人な訳ないよな……。 ……これから……どんな人が来るんだろ……。 仲良く……出来ると……いいんだけど……。 「ふふ、虹は考えてる事、すぐ顔に出るね。」 クスクスと笑うティア。 俺は赤面して俯く……。 そんな俺にお構い無しに部屋を案内するティア。 「ここがキッチン。こっちがバスルームで、トイレはこっちね。ここはリビングで 寝室はむこう。」 …… 何か……。 思ってたより広い……。 ティアの説明もほとんど耳に入らず…… なんてったって次に見せられた寝室が……凄すぎて……。 ベッドが おとぎ話の絵本で見たかのような……大きくてフカフカで……四隅に柱が立っていて装飾が施されていて……天蓋からは 綺麗な透ける布が幾重にも折り重なり垂れ下がっている……何もかもが真っ白。 でも……当たり前の様にベッドはひとつしか見当たらない……。 パートナーになるんだから……当然だよな……。 「……虹?大丈夫?」 絶句している俺に優しくそう言って…… 頭をクシャッと撫でてくれた。 「慣れるまで、僕はリビングのソファーで大丈夫だからね?」 と また優しく頭を撫で撫でされた。

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