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第59話
つい、思ったことを口にしてしまって二人で固まってしまう……。
しまった!って思ってもあとのまつり……。
「……。」
「ぷ、あははっ 面白いねあんた。」
……盛大に笑われてしまった……。
うぅ……。
でも、青海の笑った顔なんて初めて見たかもしれない……すっごく可愛いしずっと歳上だと思ったけど…もしかしたらそんなに違わないのかも……って思ってみたり。
「いいよ。とりあえず……昼食食べてからにしようか。」
────意外とあっさり承諾される。
そうこうしてるうちに、ケータリングの昼食が部屋に届いて……そんなにお腹すいてなかったけど…頑張って食べた。青海は半分くらい残しちゃってる。やっぱり調子悪いのかな…。
────
なんでかわかんないけど、青海の部屋のベッドで一緒に横にならせて貰って……二人で向かい合う形にドキドキ。
青海は話もせずじっと俺の顔を見つめてる。
いたたまれなくなって、聞きたかった事聞いてみることに。
「青海の国は成人はいくつなの?」
「ん〜あんたの国と同じ15だけど。」
やっぱり!じゃあもしかして同い年?!
「そうだよ。」
やっぱり…考えてる事バレてる。
「ってか大人っぽいから絶対歳上だと思ってた……。」
俺がそういうとクスッと笑って、
「あんたと一緒にしないでくれる?」
また笑われてしまった……。
どういう事……。俺が子供っぽいのは、なんとなく自覚してたけど……。
不服に思ってぶーたれてたら
「そういう所が、ガキの証拠。」
って ほっぺをつねられた……。
「痛い……。」
まだ笑ってる青海を覗き見ると、ふと遠くを見つめる目をしてたのが気になっちゃった。
あ!そうだ、眠れてないんだよね…。拗ねてる場合じゃあなかった。
青海の身体に近寄ってぎゅっと抱きしめて、背中に回した手でトントンする。
ちょっと強引だけど、寝かしつけるのは俺はこの方法しか知らないんだもん。
弟達にだって毎晩こうやって寝かせて来たんだからちょっと自信だってある。
「ちょっ!?」
驚いて身じろぐ青海には応えずにトントンを強行する。
何か、ぶつくさ言ってるけど本気で嫌がってる訳じゃなさそうだから、続けてみた。
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