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第5話

『アン……っアア』 画面の中で女が喘いでいる。 四つん這いにされて後ろから突かれて……。 これを変換すると俺がこの女になるんだよな。 ……な、なんだかちょっと恥ずかしいな。 こんな声出せるのか? イヤ俺は男だし別に声は出さなくてもいいよな。 第一女とはいれる場所が違うわけだし。 「……」 体位が変わって今度は騎乗位。 「……」 「かのじょほしーなー」 「……」 「そういやこのまえAVはAVでもゲイビ持ってるやついたよー」 「……」 「……」 「……―――和佐」 「ん?」 男に跨って腰を振る女。 それを見て俺は妙なデジャブを覚え、部屋を見渡し気づく。 ―――……アレか。 「お前はこの女に欲情するか?」 「へ? んーそりゃまぁ健全な男だしねー。でも俺はもうちょっとーおっぱいがー」 「この動きを見せれば渚も欲情するだろうか」 「――……は?」 デジャブはある確信へと変わった。 夜遅く見たテレビの中の光景と多少差あるが似てはいる目の前の光景。 アレを取り入れればもしかするとアレがアレするかもしれない。 「……和佐、アレだ」 「アレ?」 俺が再び視線を向けた先を和佐も見る。 そしてまた俺を見て、「ロデオ?」と首を傾げた。 「そうだ。ロデオだ。あれと騎乗位の動きはほぼ同じだ。アレに乗って俺がフェロモンを出せば渚も欲情するかもしれない!!」 閃いた考えを口に出せばどんどんテンションがあがってきて、ぐっと拳を握りしめて説明した。 「それに練習にもなるだろ?さっき読んだ本にセックスにおいても積極性が必要だと書いてあった! 渚に呆れられないためにも腰振りの練習にいいと思うんだ!」 なんてナイスタイミングでロデオなんとかはやって来たんだろう。 これは神の采配に違いない。 「……ちさっちゃんってマジでバ……。うーん……いいんじゃない?」 呆けていた和佐は最後には苦笑してため息をつく。 「……なんだ。ダメか? 俺の案」 いい案だと思ったんだが。 やはり相手に意識させるにはセクシャルな部分を見せるのもひとつの手だと思うし。 そうぼそり呟けば、 「とりあえず乗ってみれば」 とロデオを指さされた。 「そうだな!」 なにはともあれまずは実践だ。 渚に近づくため、渚の将来のため、俺は藁にもすがる思いでロデオの元へと向かったのだった。 ――――――― ――――― ―――

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