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act.1誘惑クローバー<34>*
「異常で、かまわない」
「ん、やぁ…あッ」
白い中で寂しげにぽつんと咲く、ベビーピンクの胸の両突起を爪で突いてやると、葵は高い声で鳴いた。すぐに反応を示してぷくりと立ち上がり始めた乳首も、葵の性格同様素直で可愛らしい。
「ふぁっ、あぁ、せんぱ、も、やぁだっ」
「可愛い。気持ちいいの?」
「ん、ひぃ、ぁぁっ」
もっと煽ってやるように突起をいじめるのを爪から指の腹に変えてぐりぐりと押しつぶしてやると、葵はまた違った刺激に唯一動かせる首をぶんぶんと横に振って抵抗を試みる。
「うそつき」
葵は櫻の質問を否定するために首を振ったわけではないのだが、櫻は怒るように自分よりもずっと細い体に更に体重をかけて押さえつけた。そして突起と同じ色をした唇に己の唇を重ねる。
「んぅ…ん、ぁ」
あまりにも体をびくつかせる葵を少しなだめるようにキスはまず啄ばむ程度の優しいもの。
「ここも、優しくしてあげる」
胸への刺激も人差し指と中指で挟んで緩く擦る程度のものに変えてやる。あまり最初から強いものを与えると、予想以上に敏感だった葵をバテさせるだけだと思ったからだ。
「ちょっといじっただけなのに……もしかして開発済み?」
ベビーピンクで小さかった乳首は今はぷっくりと赤く色づいて櫻の指を求めるように腫れているし、葵はとろんとした目で頬を上気させて荒く息をついたまますっかりトリップしてしまっている。
「ねぇ葵ちゃん。誰とエッチなことしてるの?」
「や、ぁ、なぁにっ」
強めに頬をつねって意識をこちらに向け問いかける。自分が一番だと思ったのにこれではつまらなすぎる。
「だから、葵ちゃんのやらしーおっぱいグリグリいじって気持ちよくしてくれるのは誰?って聞いてるの」
わざと羞恥を煽る直接的な言い方に変えてもう一度問い直すが、しっかりと意識の向いたはずの葵をきょとんとさせるだけだった。
葵は確かに初めて胸をいじられたわけではない。けれど、その行為が何なのか。純粋な葵を、体と同じく汚すまいと身近な人間が異常なほどバリアを張って育ててきたせいで葵は未だにロクな知識を持っていないのだ。
けれどその身近な人間の一部が実は、こっそりと葵の無垢さを利用して、または無防備に寝ている隙を狙って体をいじり倒している。だからただでさえ刺激に弱かった葵の体は葵の心とは裏腹に大人に成長してしまっている。
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