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act.1誘惑クローバー<35>*

「まぁいいか。僕がこれからもっと育ててあげるからね」 「もぉやっ、んぅ」 口では嫌がっても、葵は櫻がまた唇を重ねてくることを拒むことは出来ない。今度は啄ばむお子様キスではなく、深いもの。 力が抜けて薄く開いていた唇の間からするりと侵入してきた櫻の舌は、まずは葵の小さな歯の裏をなぞっていく。そして一通りなぞり終わると、今度は上顎の部分をくすぐるように突きだした。 「んっ、んん……ふぁ…ん」 口を塞がれているため葵はくぐもった声しか出せなくて苦しがるが、櫻は一向にやめてあげない。それどころか、奥に隠れた葵の舌を探りあてて己の舌と絡ませだした。 そして舌を絡ませるタイミングに合わせて、再び突起をいじる指も動き始める。さっきよりも強い刺激に短い間隔。痛いほどに胸の尖りが膨れていくのが葵でも分かった。それに先ほどから熱いものが一点に集中していく気もする。 上に覆いかぶさっている櫻にも、葵の小さな性器が主張し始めていることはとうにわかっていた。けれど、もっともっと焦らすつもりだ。お子様な葵が、もじもじと足を擦り合わせて悶え、最終的に自分に可愛らしくねだってくる、そんな姿を櫻は見たいのだ。 けれど、キスを続けていると葵があまりにも苦しそうにしだすので櫻は一旦唇を離してやった。 「ふぁ、ぁっ、あぁ、ハァ…ん」 すると、葵ははぁはぁと乱れて荒い呼吸を繰り返し、挙句むせ始めた。二人分の唾液を唇の端っこから垂らしてのものだからどうにも愛らしく感じてしまいまたいじめたくなるのだが、櫻はぐっと我慢した。 どうやら葵はあれだけ胸を開発されているというのに、ディープキス時の息継ぎの仕方を知らなかったらしい。危うく窒息させるところだったようだ。 「やっぱり可愛いね、葵ちゃんは。大丈夫、今はもうキスしないからね」 櫻はまだケホケホとむせる葵の頭を櫻は笑みを溢しながら撫でてやると、唇がちょうど葵の胸に来る辺りまで体をずり下げた。言わずもがな、櫻がこれから今まで散々指で可愛がった箇所を唇で愛でるつもりだ。 「やぁッ…さ、くら、せんぱ…さっ、ぁあ」 櫻からしたら食べてといわんばかりに熟れたそこを唇に含むことは当然である。ちゅると音を立てて右の突起に吸い付いてやると、掠れてきた声で自分の名前を連呼してくるところがまた可愛い。

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