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act.5三日月サプリ<40>*

「で、とりあえず俺はこれ、どうしたらいいですか?」 「んッ……聖、くん……」 甘えるように抱きついた聖が押し付けてくるのは熱い塊。それが何かはさっき爽で十分に思い知らされた。何を求められているのか、も。 「爽だけして俺はナシ?葵先輩は爽のほうが好きなんですか?」 「違っ、そうじゃなくて……今日は、もう」 手の指先から足の爪先まで、痺れる程の快感でいっぱいになって、体が疲れ切っている。もう一度同じことをねだられたらそれこそ自分がどれほど乱れてしまうのか、怖くて仕方ない。 かといって目の前で泣きそうになる聖を突き放すことも出来ない。 「葵先輩、だめ?してくれない?」 聖のこんな気弱な声を聞いたこともない。爽は葵を助けてはくれず、一人さっさとニットを着込んで傍観者になっている。 「……ちょっと、だけなら……え?ん、待って」 葵が慰めるように聖の頬に触れてやれば、彼の目の色が即座に変わり、葵をソファへと押し倒してきた。 「俺、本気で葵先輩のこと心配。ダメですよ、簡単にほだされちゃ」 綺麗な顔で笑ってみせる聖はいつもの生意気な後輩の顔。さっきのか弱い表情など微塵も感じられない。 「”ちょっとだけ”楽しもうね?葵先輩」 「……爽、くん」 「聖はサドだって言ったでしょ」 にこにこと微笑む聖に恐れをなして爽に助けを求めれば、彼はよしよしと葵の髪を撫でてはくれるものの止める気はないようだ。 「聖じゃなくて俺ともう一回してくれるんなら止めてあげますよ」 爽も聖と同じく苛めたがり、らしい。こんな事を言って葵の瞳に涙を浮かばせるのだから二人共同じぐらい意地悪だ。 「裸に靴下だけってなんかイイね」 「うん、確かに」 濡れきって役目を果たしていない下着も聖の手で取り払われてしまった。日差しの差し込む部屋、真っ赤なソファの上で肌を晒している状態の異常さに気付いて、葵は体を丸めてなんとか隠そうとするものの、二人相手には敵わない。 「「葵先輩、大好き」」 怒りたい。嫌だと言いたい。けれど、二人がこの言葉だけは嘘偽りなく真っ直ぐな目で訴えてくるから卑怯だ。 「いッ……んーっ、ん」 「可愛い、ここ噛むとまた濡れちゃうね」 葵の膝を簡単に割り開いて体を滑り込ませてきた聖は、身を屈めてまた胸に吸い付いてきた。痛いぐらいに腫れたそこは舌でくすぐられるだけでも言葉にならない声が溢れてくる。 「こんな風にされたことは?」 「あぁ!やだ、なん……んんっ」 胸を苛めながら聖が仕掛けてきたのは自らの切っ先でさっき濡らした蕾をなぞってくること。両膝を抱えられれば逃げようがなく、イヤイヤと必死に首を振ることしか出来ない。 指で触れられる以上の違和感と、得体の知れない恐怖に震えれば、聖はすぐに抱えた膝を下ろしてくれるし、爽も慌てて葵を宥めるように頬を寄せてくれる。 「そんな怖がらないで、まだなら良かった。あとは気持ちいいことだけしようね、葵先輩」 「あぁ……っ、は、あ……っ」 「またチューしましょっか、ね?」 すっかり萎えた葵のものを擦って直接的に快感を与えてくる聖と、葵がただ素直に体の力を抜くことが出来るよう唇を重ねてくれる爽。葵を怖がらせるつもりは無かったのだと釈明するように、存分に甘やかしてくる。 強すぎる快楽ではなく、とろとろと体の内側から溶かしていくような心地よさのおかげで強張った体はすぐに解れていく。

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