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act.6影踏スクランブル<145>*

「あぁっ、んっ……!」 「ハハ、見てみテツ。こんなちっこいので鳴いてるわ」 「見せなくて構いません」 葵を苦しめる元凶のコードを引っ張れば、想像以上に小ぶりなピンクローターが顔を覗かせた。いくら強制的に快楽に敏感な状態にさせられているとはいえ、もっと質量のあるものを埋めたらどんな反応をするのか楽しみで仕方ない。 「あーあ、解れてるかと思ったけど全然だネ。トロットロだけどきつすぎ」 「ひぅ、ひっ……あ、あっ、あぁ!」 ローターを指で挟んでもう一度ゆっくり中に潜り込ませると、そこは若葉を拒むようにギュウギュウに締め付けてくる。若葉の耳元で葵からも苦しげな声が上がった。どうやらこれ以上の遊びはまだ為されていないようだ。少なくとも今日は。 無理やり突っ込むといっても限度がある。さすがにこの狭さでは若葉もタダでは済まない。 「テツ、解しといて」 「ですから、ご自分でどうぞ」 「……じゃあお前にも後で食わしてやるよ」 おこぼれをやると言えば、一見堅物に見える徹の顔に獣の色が滲む。それを見逃さず、若葉は葵の体の向きを変えさせた。背後から両足を抱えあげて開かせると、徹は仕方ないという顔でその前に跪いた。 ほぼ肌蹴た状態の葵にスーツ姿の男が奉仕している様は滑稽だが、ひどく背徳的でもある。徹はランダムな振動を繰り返すローターのリモコンを操作するものの、”弱”にしただけで止める気はなさそうだ。取り出す気配もない。おまけに”解せ”という命令に従うだけでなく、戒めたままの葵の性器まで口に咥え始めた。どうやら彼も趣味が悪い部類、らしい。 「あ、あッ…ぁ…ん、んッ」 膝の上で体を跳ねさせる葵に構わず、若葉も手持ち無沙汰を解消するために葵の胸に手を這わせた。そこも弄られたのか、それとも自分で毛布に擦り付けていたのか。赤くツンと尖っていて若葉の指を楽しませる。 「テツ、お前男いけんの」 そもそも徹がこうした遊びに乗ってきたことはあまりないし、相手が男の時は冷たくあしらわれていた記憶がある。が、どう見ても乗り気にしか見えない。 「まぁ……いけました、ね」 勃ちあがりきって解放を待ちわびる箇所に舌を這わせながら、徹はシレッと言ってのけた。自分でも不本意ではあるらしい。ローターを更に奥に押し込み本格的に抱く準備に移っているくせによく言う。

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