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俺様×脳筋

ここは魔法がある世界。 そんななかで俺は、魔法がてんで使えないヘボ魔法使い。 だから小さいころはイジメられることも多かった。元々背も高く細身だったことから落ちこぼれのヒョロゴボウと呼ばれからかわれた。 もしかしたらここで人間不審や引きこもりになっていたかもしれない。ただ俺が違ったのは、そんじょそこらの奴よりアクティブで負けず嫌いだったことだ。 子供の頃は別に浮遊魔法を使わなくても、走ったらそいつらより速かったし。重いものも持ち上げられたし。そんなのが気にくわない奴らが魔法で攻撃してきても、持ち前の瞬発力で避けられたし…と、そんな調子だった。 そして気づいた。 別に魔法使えなくても身体鍛えれば、こいつらと同等に渡りあえるんじゃないかと。 それから俺は魔法を使うやつらに対抗すべく強くなる努力をして、今に至る。 イジメられていた小学生時代から10年。高校生になった俺は強くなる努力の結果、全身びっちり筋肉に覆われた世に言うガチムチ体型になっていた。ま、魔法も少しは上達した!!昨日も花瓶を15センチ浮かせたからな!! 「よお、筋肉バカ。昨日花瓶割ったって聞いたぜ」 「アイル…!」 「ホント、魔法はからっきしだな。全部その筋肉に吸収されてんじゃねぇの」 鼻で笑う嫌味なイケメンは幼馴染のアイル。俺を子供の頃にイジメてた主犯だ。 クリーム色のサラサラストレートにツリ目気味のエメラルド、整った顔で魔法はトップレベルの存在自体が嫌味なやつだ。悔しいが、身長と力強さくらいしか勝てるところが思いつかん。 「手元が狂ったんだ。浮いたあとだから問題ない!」 「そのあと悲惨な結果になったらだめだろーが。脳筋バカ」 「うぬぬ…」 いいんだ、魔法科の成績はゲッポでも身体能力でカバーできるからな。いつもの挑発にのせられるな俺! 「…なにか用なのか、アイル」 「いや?花瓶を割った筋肉バカの顔を見にきただけ」 うぬぬ…やはり昔から変わらず嫌なやつだ。 もう無視だ無視!ふん、とアイルとは真逆に歩けば後ろから舌打ちが聞こえた。こわいわ! 「おい、家はそっちじゃねーぞ」 「いいだろ!ほっとけ!」 「…ふぅん、俺様が送ってやる」 呪文が聞こえたと思ったら、そこは十数年ぶりのアイルの部屋だった…。 …は?!はあ?!!ふたりで瞬間移動魔法とかレベル高すぎて意味わからん。つーか何故アイルの部屋。 「…帰る」 「送ってやったのに礼もなしかよ」 「お前が勝手にしたんだろーが!」 「あっそ。じゃあ、勝手に礼もらうわ」 呪文を唱えると頭上で拘束される俺の手首。拘束してるのはなんだかぶにぶにしてまるでスライムだ。 「ぎゃあ!な、なんだこれは!」 「痛くないだろ?」 「そういう問題じゃない!!」 くつくつ笑うアイルが、じゃあもっと問題をやるよと言う。また呪文を唱えると次は俺の足が開脚され膝をまたスライム状の拘束具が捉える。まるで世に言うM字開脚だ。どんなに力を込めても砕ける気がしない、だから嫌だ、魔法ってのは! 「はは、良い眺め。ウケる」 「お、おまえ、こんなことして」 「楽しいぜ?なあ、筋肉バカ、童貞卒業前に処女卒業すっか?」 ここでよ、とアイルの長い指がズボン越しに俺のケツを触った。 「なっ、なっ、バカ言ってんな!!」 「…ふぅん、俺に犯してほしくねぇと?」 「あったりまえだ!!はやく拘束とけバカアイルっ」 「あっそ。なあ、触手の快楽漬けとヤリクイ蟲の種漬け産卵と拷問強姦厨の地獄のウルタロスと俺。どれがいい?」 「…な、に」 「優しい俺は、お前が選んだやつにしてやるよ」 やばい。全部やばい。全部俺死ぬ可能性あるやつだ。触手の快楽漬けは依存率99.99%の廃人コース、ヤリクイ蟲は12時間耐久種漬けセッのあと12時間後に約15センチの卵を血塗れ産卵、ウルタロスは死姦厨って噂も聞いたキチガイ野郎…でもこんな上級魔族を召喚なんてただの脅しじゃ… 「俺、この前全部召喚できるようになったんだよ」 「アイルで!!!」 もう選択肢ってか選択死だよ、誰がうまいこと言えって言ったんだコノヤロウ。 「へー、さっきは嫌だとか言ってたのに?俺?俺がいいわけ?」 「…っ、そうだっ」 どれも嫌だが、死の危険よりはマシ。一生の汚点になっても死よりはマシ。 「いいぜ。お前がちゃーんとお願いしたらな」 「は?」 パチン、とアイルの指が鳴ると、次の瞬間あっという間におれの服が無くなった。下着も含めて。 「ぬおおおお!!!!」 「それで、犯してくださいって言ってみろよ、筋肉バカ」 全裸の俺を見下げながら、すげえ楽しそうなアイル。あ、足きちんと開けよってなんだよ死にたい。 つか俺の裸見て楽しいか?謙遜してもムキムキなどう見ても男子ですけど?こんなんとヤりたいのか?俺は巨乳な女の子希望デス。 「てめぇの希望は聞いてねぇ。はやくしないと触手呼ぶぞコラ」 全部口から漏れてたらしい… というか、どんなに現実逃避を繰り返したところでもう無理なことはわかってる。でも全裸で拘束された足開くって、普通に考えて死ぬほど恥ずかしいのでは「ヤリクイ蟲呼びまーす」 「ま、待て!わかった!!!する、お願いするから!!!」 * なにもかも全部が美味しそうだ。 潤んだ瞳も、真っ赤な頬も、首元を伝う汗も、寒いのかそそり立つ赤い小さな乳首も。服はもう無いのにストリッパーさながらゆっくり開いていくすね毛がびっしり生えた足さえも。 「あ、アイル、お願い、俺のこと…犯してください」 嗚呼本当に。筋肉バカになろうとお前は可愛い。 「恥ずかしくないのか?そんな格好で」 俺以外に見せたら殺す 「犯してなんて強請ってよぉ」 俺以外にしたら殺す 「仕方ねぇから相手してやるよ」 全部、俺だけにしねぇと殺す お前は俺のものなんだからな。 end

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