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第10話

あの日から幸大は紘兄ちゃんをパパだと思っていてる。 そんな時だった。 「まんま」 「さっき、まんましたよ。お腹ポンポンに膨れてる。もうダメだよ」 僕は幸大がまだミルクを欲しがっているのかと思って言ったのだが何か違うみたいだ。 「まぁ〜ま」 「えっ?僕をママって言ってるの?」 「うゔっ、まぁ〜ま」 「違うよ。ママじゃないからね。どちらかというとパパなんだよ」 「まぁ〜ま、まぁ〜ま」 ママと言いながら僕に抱っこしろと甘えてくる幸大に負けてしまい抱っこしてしまった。 それから僕は幸大からママと呼ばれる様になったのだ。 それを帰宅してソファで寛いでいる紘兄ちゃんの隣に座り話した。 「そうだな、俺がパパで暁斗がママ。家族になるか?」 「なっ、何言ってんの紘兄ちゃん。僕は男だからママじゃないんだよ。冗談は止めてよ」 「冗談じゃなかったらいいのか?」 「紘兄ちゃん?」 紘兄ちゃんの手が僕の頬に優しく触れる。 その触れられた頬が熱くなり見つめられている視線のせいで頭が真っ白になった。 「暁斗、抵抗しないのか?それなら俺は抑えれなくなるがいいのか?」 艶っぽい視線で僕の思考を止めてしまっているのに抵抗なんて出来るはずない。 抵抗しないとダメ? 僕・・・紘兄ちゃんが好きなんだよ。

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