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再会③
「…そっ、そうなんですか…
えーっと…あの…その画面で癒されて下さいっ!」
それだけ言うと、ダッシュで自分の席に舞い戻った。
課長を見ると、パソコンの画面を眺めてニヤついている。
キモい。確かに…キモい。
見て見ぬ振りをして、今日はとっとと帰宅することにした。
帰り支度を始めたその時、着信があった。
何だよ。もう、仕事するテンションじゃないんだけど。
あ…違う。鳴っているのは私用の携帯だ。
画面を見て驚いた。
『須崎 黒曜』
ドキドキしつつもスライドしながら廊下に出た。
「もしもし?葛西です。」
「すみません、須崎です。あ、お仕事中ですよね?
先日は本当にありがとうございました。」
「あ、いいえ。」
「お忙しいところ申し訳ありません。
あの…妙なことをお尋ねしますが…まさか銀波がそちらにお邪魔してるなんてことは…ないですよね?」
「え?シルバがどうかしたんですか?
俺、まだ会社なんですけど、こちらには来てないですが…」
「…そうですか…ひょっとして…と思ったもので、つい電話してしまいました。
またいなくなってしまって…
帰宅してからも、あなたのことを恋しがって泣くものですから、閉じ込めておいたんです。
ところが抜け出したらしくて…昼前からいないんです。
あなたのご自宅か と思い行ってみましたが、銀波の匂いはするのですがそこにもいなくて。
自宅じゃなければ会社…違ったようですね。
すみません、変な電話してしまって。」
「あの…よければ、俺も一緒に探します!
もう会社出るとこなんで。
入れ違いで俺の家の近くにいるかも。
俺ん家集合でいいですよね!?
じゃあ、後で落ち合いましょう!」
有無を言わさず電話を切った。
俺を恋しがって泣いてた?
行方不明?えらいこっちゃ!
「お先、失礼しまーす!」
カバンを引っ掴んで、飛び出した。
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