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恋人①

晴れて恋人同士になった俺達は、うれしすぎて飛び回る銀波の相手をしながら、まったりと過ごした。 朝が遅かったため、昼を抜いて晩ご飯を早めに食べることにした。 午後から輝は張り切ってスーパーに買い物に行った。 俺はその隙にドラッグストアに走り、輝を愛するためのグッズを買い込んで帰宅し、素知らぬふりで輝を迎えた。 戦利品を両手にどっさりと買い込んで来た輝は、人型になり手伝いをしたがる銀波を助手に、俺のリクエストのハンバーグを作ってくれ、仲良く食卓を囲んだ。 「ママのごはん、美味しいねぇ。」 ご機嫌な銀波はいつも残す野菜もしっかり食べていた。 輝効果恐るべし。 「うん、美味いな。 こうやって輝の手料理を食べることができるなんて…何て幸せなんだろう…」 「大袈裟ですよ! ほら、お代わりもあるからたくさん食べてね!」 人狼の俺に、こんな幸せな時間が過ごせるなんて、夢でしかなかった。 幸せ過ぎて、頭がどうにかなってしまいそうで、目尻に溜まった涙をそっと拭った。 『せめて片付けは俺が…』と言うのを輝は制し、『病み上がりだから』と無理矢理座らされ、そのお目付役の銀波を抱っこさせられた。 銀波がそっと耳打ちする。 「ねぇ、黒曜…」 「ん?何だ?」 「僕が寝てしまうまで、ママに側にいてほしいの。寝てしまったら、黒曜のところに行っていいから。 あ…明日の朝は邪魔しないからね。」 ゲホッ、ブフォッ 「銀波…お前、それどういう意味?」 「だって、結婚したら二人は一緒に寝るんでしょ? ラブラブするんだよね?」 「誰から聞いたんだ、それ?」 「テレビで言ってた!」 はあっ…子供の教育上よろしくないものは流さないでくれ!

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