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恋人②
「…そうだな、そうしてくれるとありがたいなぁ。
俺は輝を思う存分甘やかして愛してやりたいから。
銀波…俺達が寝室にいる時は、邪魔しないこと。
約束できる?」
「うん!いいよ!
ねぇ、ママはずっとここにいてくれるのかな…」
「それも相談してみるよ。
輝さえ良ければ、俺達は一緒に住みたいもんな。」
「二人で何こそこそ話してるの?」
ニコニコしながら片付けを終えた輝がやってきた。
「内緒の話!」
銀波もうれしそうに答えた。
「じゃあ俺は…そろそろ帰ります。」
「「えぇーーーーーーっ?????」」
部屋中に俺と銀波の絶叫が響いた。
「ママ、お泊まりしてくれるんじゃないの?」
「輝…今夜は一緒に…」
しゅんと項垂れる俺達に
「え?だって、何も持たずに飛び出してきて着替えもないし、泊まらせてもらうなんて申し訳ないし…」
「着替えなんか俺のがあるじゃないか!
少々サイズが合わなくても…
ベッドは一つあれば十分だろ?」
「ママぁ…僕、ママと一緒にいたいよ!
お願い、帰らないで!」
俺達の必死のお願いに、輝は少し困ったように笑うと
「ホントに泊まってもいいですか?」
「「やったぁーーーーーっ!!!!!」」
それからの俺の動きは早かった。
輝と銀波が風呂に入っている間にベッドメイクをし直し、昼間買っておいたローションをとりあえずセットした。
湯上りの輝は色っぽくて、俺は思わず耳と尻尾が出そうになり、慌ててバスルームへ飛び込んだ。
危なかったー。
獣化してしまうとアッチもサイズが変わるから…
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