64 / 337

恋人②

「…そうだな、そうしてくれるとありがたいなぁ。 俺は輝を思う存分甘やかして愛してやりたいから。 銀波…俺達が寝室にいる時は、邪魔しないこと。 約束できる?」 「うん!いいよ! ねぇ、ママはずっとここにいてくれるのかな…」 「それも相談してみるよ。 輝さえ良ければ、俺達は一緒に住みたいもんな。」 「二人で何こそこそ話してるの?」 ニコニコしながら片付けを終えた輝がやってきた。 「内緒の話!」 銀波もうれしそうに答えた。 「じゃあ俺は…そろそろ帰ります。」 「「えぇーーーーーーっ?????」」 部屋中に俺と銀波の絶叫が響いた。 「ママ、お泊まりしてくれるんじゃないの?」 「輝…今夜は一緒に…」 しゅんと項垂れる俺達に 「え?だって、何も持たずに飛び出してきて着替えもないし、泊まらせてもらうなんて申し訳ないし…」 「着替えなんか俺のがあるじゃないか! 少々サイズが合わなくても… ベッドは一つあれば十分だろ?」 「ママぁ…僕、ママと一緒にいたいよ! お願い、帰らないで!」 俺達の必死のお願いに、輝は少し困ったように笑うと 「ホントに泊まってもいいですか?」 「「やったぁーーーーーっ!!!!!」」 それからの俺の動きは早かった。 輝と銀波が風呂に入っている間にベッドメイクをし直し、昼間買っておいたローションをとりあえずセットした。 湯上りの輝は色っぽくて、俺は思わず耳と尻尾が出そうになり、慌ててバスルームへ飛び込んだ。 危なかったー。 獣化してしまうとアッチもサイズが変わるから…

ともだちにシェアしよう!