69 / 337
恋人⑦
「輝…大きく息を吐いて…そう、ゆっくりと…
うん、上手。いい子だ…」
キスを落としながら、ゆっくりと中へ押し入っていくと、はぁはぁと苦しげに息をしながら耐える輝が、健気で愛おしい。
つ…と溢れる涙は痛みか?それとも後悔か?
俺を迎え入れようとする輝の心と裏腹に、初々しい彼の肉筒は最初なかなか受け入れてはくれなかったが、そのうちじわじわと蠢く襞が奥へと誘い入れてくれ、時間をかけてぎっちりと輝の中に収まった。
ふうっ…輝は大丈夫だろうか…
「こく…ようさん、こくよう…さん…」
途切れ途切れに俺を呼ぶその声は、掠れて…甘い。
思わず輝を想う気持ちが溢れて、それが口をついて出ていた。
「輝、愛してるよ。」
その言葉に輝は、びくりと身体を震わせ、俺の顔をじっと見つめた。
同時に窄まりが、きゅうっと締まった快感で、危うく俺はイきそうになった。
「…本当に?俺のこと…本当に?」
「あぁ。本当だ。誰にも渡さない。俺だけの輝だ。
…俺と結婚して下さい。」
「…はい!…うっ…くっ…うぐっ」
輝は涙をぽろぽろと零して、両手で顔を覆って泣き出してしまった。
挿入したままの何とも言えない格好でのプロポーズ…
「こんなタイミングでごめん…後でちゃんとプロポーズするから。」
ふるふると首を横に振る輝に欲情した俺は、少しずつ少しずつ腰を動かし始めた。
吸い付いた襞は、ぞわぞわと楔の表面を撫で上げ絡み付き、窄まりはきゅうきゅうと千切れそうに締め付けて、気持ち良すぎて動くのも躊躇われた。
ともだちにシェアしよう!