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おばあちゃんは何者!?③

俺の帰宅に飛び跳ねて纏わり付くシルバと、目尻が垂れ下がってイケメンが崩壊している黒曜さんを相手にしながら、俺はさっさと晩御飯の用意をした。 「いい匂いだ…輝、お代わりしていいか?」 食べる前からお代わり宣言する黒曜さんに 「はい!余分に作ったからどうぞ!」 「きゅうん、きゅんきゅん!」 「はいはい、シルバ。骨は取ってあげるからね。 早く人型に戻って…でないと食べれないよ。」 「きゅうっ!」 大騒ぎの中 食事を済ませ、少し落ち着いた頃を見計らって、黒曜さんの隣に座った。 「あの…」 「うん。」 「…今週の木金と有休を取ったんです。」 「うん。」 「祖母にも連絡して…泊まりがけでいらっしゃいって…」 「そうか…でも連れて行く相手は男だって…」 「…ごめんなさい…電話では…」 「そうだな、そうだよな…」 「でも、子供も一緒に行くって言ったので、シルバも連れて行きますっ!」 「…うん、わかった! 土下座してでも何をしてでも、絶対に理解してもらえるように頑張るよ… その日が無理でも、許してもらえるまで、何度でも足を運ぼうと思う。」 「…黒曜さん…」 「あぁ…泣くなよ、輝… 会える段取りをしてくれてありがとう… きっと、きっとわかってもらえるよ…」 俺は溢れる涙をこらえることができず、黒曜さんの逞しい胸に抱きとめられて、ただ、泣いた。 黒曜さんは泣き続ける俺の頭を撫で「大丈夫、大丈夫」と繰り返し繰り返しささやいていた。 そうしていると、不思議なことに何も怖いものも不安な気持ちも無くなっていった。 そうして慌ただしく木曜日を迎え、俺達は数時間かけて俺達を待っていてくれる人の家へと向かったのだった。

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