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おばあちゃんは何者!?⑨

呆れたようにそう言うと 「明日、夜にはこちらに来るように呼びつけたから、二人で飛んで来ると思うわよ。 全く…夫婦二人して“呑気ののんちゃん”なんだから。 あ…大丈夫よ。 絶対に反対なんてさせないから。 ところで…『輝がお嫁に行く』と思っていいのかしら? 籍は黒曜さんの所に入れてもらうの?」 ハッと真顔になった黒曜さんは 「ありがとうございますっ! はい、私の(つま)として… できるなら、私の籍に入ってほしいと思っています。 法律の上でも彼を守っていきたいので、ぜひに…お願い致します。」 土下座する勢いで、丁寧に深々と頭を下げる黒曜さんに、祖母は 「あらあら、そんな堅苦しい。 さぁ、頭を上げてちょうだい。 輝、あなたはどうなの?」 「俺…俺は、一生黒曜さんとシルバと一緒にいたい。 何かあった時にも俺が二人を守れるように。」 にこにこと聞いていた祖母は 「じゃあ、それで決まりね。 決定事項で武志達に言います。 ふふっ。結婚式はどうするの?」 「まだ、そこまで考えてないよ… おばあちゃん達に伝えるのが精一杯で…」 「ふふっ、そうね、そうだったわね。 年寄りはせっかちで…ふふっ。」 優しい眼差しで俺達二人を交互に見ていた祖母は 「なかなか来れないんだからゆっくりしていってちょうだいね。 黒曜さん、あなたお時間は大丈夫? 勝手に決めちゃったけど、明日の夜には輝の両親も来るから会わせたいし、明日も泊まってちょうだい。 ね?」 「はいっ!大丈夫です。 ありがとうございます! 遠慮なくそうさせていただきます。」 黒曜さんはホッとした顔を見せた。

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