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愛を確かめる①

残さず平らげたシルバは、しばらくテレビを見ていたが、そのうちチビ狼に戻って眠ってしまっていた。 「俺が片付けておくから、輝はシルバを頼むよ。」 「はい!」 そっと抱き上げてベッドへ連れて行き、布団をかけてやって、その頭を撫でる。 この数日でいろんなことがあった。 俺も人狼だったなんてオマケがついたし。 とにかくうちの家族の承諾を得たから、黒曜さんと一緒になれる。シルバのママになれる。 「輝…」 「はい。」 黒曜さんに呼ばれて、そっとドアを閉めて側にいった。 横に座るように促され、遠慮がちに少し離れて座ると、抱き寄せられて密着した。 腰に巻かれる手の平、黒曜さんに触れる左半身から熱が伝わってくる…熱い… 「輝、いいか?」 耳元で甘くささやかれて、身震いした。 「…あの…シャワー浴びてくるから、待ってて下さい…お願い。」 「…わかった。なるべく早くおいで。」 頬にキスされて腕を解かれ、熱っぽい瞳が俺の仕草を追ってくる。 その視線から逃れるようにバスルームへ駆け込んで、ドアを閉めた。 心臓がバクバク音を立てて暴れている。 黒曜さん…あんなの、反則。 心臓が煩い。動悸が止まらない。 これからの行為を想像すると、更に心臓の音が加速する。 急いで服を脱ぎ、コックを捻ると温かなお湯に打たれていく。 覚えたての知識で後ろを洗浄し解していくが、なかなか上手くいかなくて焦る。 なんとか指が二本入るくらいになってホッと一息つく頃、突然風呂場のドアが開いた。 黒曜さん!?何で?どうして入ってくるの? 身を隠すのも忘れたまま、びっくりし過ぎてぼんやり立っていた。 逞しい裸体を晒した黒曜さんは近付いてくると 「輝、遅い。待ちくたびれた。」 と、固まる俺を横目に自分もシャワーを浴びた。

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