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保育園side:シルバ⑥

え?野菜? 僕は食器の中をじっと見つめた。 人参、ジャガイモ、きゅうり、ブロッコリー、玉ねぎ… 「…すごい!これ、全部?」 「うん!俺も毎日手伝いに行くんだ。」 「お手伝いするの?偉いね! じゃあ、残さずに全部食べなきゃね!」 そう言うと、太陽君はうれしそうに笑った。 その笑顔を見たら、また胸がキュンとしてドキドキしてきた。 あれ?僕、病気になったのかな? 胸のドキドキが止まらないよ!? それを見て、太陽君も真っ赤になってモジモジしている。 少し話しては真っ赤になって、黙って。 また話して笑って真っ赤になって。 それを繰り返しながら、全部食べてお腹一杯になって、顔を見合わせて笑った。 何だかほわほわした給食の時間が終わった。 「銀波くーん!お帰りの時間ですよー!」 ゆみ先生がお迎えに来た。 すると、太陽君は耳と尻尾をピンと立てて、僕をぎゅっと抱きしめた。 「ダメ!シルバは俺と一緒にいるんだ! 帰っちゃダメ!」 威嚇するように、フーフーと荒い息を吐き、グルグルと喉を鳴らしている。 「…太陽…君?どうしたの?僕、黒曜とママとお家に帰らなきゃ。」 いやいやと、ぶんぶん首を振って、ますます僕を抱きしめてくる。 「太陽君、苦しいよ。」 「あっ!ごめん!痛い?ごめんね?」 力を緩めて離れると、僕の身体をあちこち撫でてくれた。 「太陽君、銀波君はパパとママとお家に帰らないと。ここでお泊まりはできないのよ。 太陽君だってお家に帰るでしょ? …銀波君、明日からここに通ってみる?」 僕は黒曜とママを見た。 二人とも笑いながら頷いている。 「はい!ここに来たいです!太陽君と…みんなといーっぱい遊びたい!」

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