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保育園side:シルバ⑦

ゆみ先生はにっこりと微笑んだ。 太陽君の頭を撫でながら 「明日から銀波君と毎日会えるわよ。 たくさん遊んでたくさん食べて、たくさん学んで、一緒に大きくなろうね!」 「……………………」 「保育園のある日は毎日会えるのよ。 お休みの日にはパパにお願いして遊べたらいいわね。」 「…俺の家に一緒に帰りたい……」 「太陽君に家族がいるように、銀波君にも家族がいるのよ。 それがどれだけ大切な繋がりか、太陽君ならわかるよね?」 「……………うん。」 「銀波君もそうなの。 大きくなったら…二人がそうしたいとお互いに思って、周りのみんながいいよって言ってくれたら…そうなるといいね。」 「……うん。」 太陽君は…泣いていた。 僕は悲しくなって、太陽君に抱きついて、頬の涙をペロリと舐めた。 びっくりする太陽君に 「明日!明日、また遊んでね!」 と言うと 「…絶対に来いよ。」 と鼻先をぐりぐり擦り付けてきた。 擽ったくって、クスクス笑っていると、僕達をじっと見ていた他の子達が 「太陽とシルバ、結婚したみたいだ!」 と言い出した。 けーっこん!けーっこん!けーっこん! と囃し立てる声に、びっくりして固まる僕達。 そこへゆみ先生の大声が 「はーーーい!静かにっ! じゃあ、銀波君、明日も待ってるね! 先生もみんなも…まーたあーした!」 と両手をぶんぶん振って、サヨナラの握手をしてくれた。 (特に太陽君がね…)とこっそりささやきながら。 ママと手を繋いで廊下へ出ると、太陽君が扉のところまで追ってくる。 バイバイ、また明日… 口だけを動かして、ヒラヒラと手を振ると 「シルバっ!明日な!絶対だぞっ!」 目に涙を一杯溜めた太陽君が手を振ってくれた。 「うん!また明日ね!」 太陽君の視線は保育園を出るまで、ずっと追いかけてきていた。

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