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護り②
「さっきご主人とも話したんだけど、日によって違うだろうけど、君を迎えに来てから、シルバちゃんを迎えに行く方がいいようだね。
だから十五時半まででどうだろうか。
中澤からも説明があったと思うけど、パート扱いになるよ。
取り敢えず八時半から十五時半まで、途中昼休みは一時間の六時間勤務。
十時と十四時半には十分休憩があるよ。
それも時給に入ってるから。
六時間からスタートするけど、今後の体調を見て時短可能だから、遠慮なく言って。
時給は◯◯◯◯円。交通費支給。
夏冬寸志あり。雇用保険付き。
今までの給料と比べたら、とんでもなく少ないけれど、その分自由が効くから、良しとしてね。
質問は?」
「あ…特にありません。
思い出したらお伺いしてもよろしいですか?」
「もちろん!
休むのは当日の朝でも全然オッケーだから、体調を一番に考えて、出勤するように。
基本的に休みの連絡はメールでね。
電話だと気にして休めない人がいるから、そうしてるんだ。
緊急事態の時には直接電話して。
はい、これがアドレス。」
「ありがとうございます。」
受け取った名刺には、クマさんのキャラが付いていた。
ふふっ。課長そっくり。
「…葛西君…」
「はい?」
「今、そっくりだ と思っただろう。」
「えっ!?いや、その…あの……はい、すみません!」
「やっぱりな…だから嫌だって言ったんだけど…」
「…どなたが作ったんですか?」
「丁度いいや、紹介しとくよ。
おーい!矢部ちゃん、来てくれー!」
「はーい!」と現れたのは、小柄で目のくりくりとした女性だった。
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