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第5話

「その……クラスの奴らがもう皆生えてると言っていた」 顎に触れられたので、志乃の指す皆生えてるものというのはてっきりヒゲのことだと思った。 「多少は生える時期じゃないでしょうか。でも成長には個人差がありますし、志乃様が気にすることではございません。生えずに卵のようなつるんとした顔でもそれはそれで美しいし、素晴らしいことだと思います」 誰とは言わないが卵に例えたのは暗に志乃のことを言ったつもりだった。 陶器のように滑らかな肌は同じ男から見ればとても美しいと思う。 しかし、志乃からすれば、多少コンプレックスに感じる部分もあるのだろうか。 「それは俺のことを言ってるのか」 気付かれたか。 まぁ、気付かれてもいいように言ったのは確かだが。 「そうですよ。けれど、御主人様はつるつるじゃないでしょう?だから志乃様も時期がくれば嫌でも生えてきますよ」 「そうか。そうだな」 志乃はそう言って俯いた。 「納得できましたか?じゃあ学校行きましょう。遅刻しちゃいますから」 俺が個室の鍵を開けようとした瞬間、志乃の白い手が俺の手に重なり動きを止める。 「ま、待って」 「まだ何かあるんですか」 「う……、そ、その、……これって変……かな」 「ん?何がですか」 まだ何かあるのか。 今日の志乃はどこかおかしい。 志乃は掴んでいた俺の手から自分の手を下ろすと、徐に自分のベルトを外し始めた。 「え、……何をして」 「健司、ここ……」 そう言いながら、スラックスと一緒に下着をぐいっと下に下げながら、ゴムを前方に伸ばして中を見せてきた。 細く極薄い柔らかそうな下生えが見え、色の薄い半分皮の被った性器が、見え隠れしていた。 「っ……、志乃様、どうしたんですか?」 志乃とは子供の頃一緒に風呂に入ったっきり、ここ数年まともに裸など見ていなかったし、志乃を邪な目で見てしまう俺にとって、志乃のこの行動は俺の頭にも下半身にもかなりの衝撃を与えた。

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