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第1章第41話
氷浦が語り出した内容は
あまりに酷い事実で
時より言葉を詰まらせ
涙をポタポタと零す。
俺の胸は力強く握り潰されたような
圧迫感で、これ以上続けさせて
いいのか?そんな思いに駆られ
気がつけば俺の頬を涙が伝う。
「…………か……み……じょうさん」
泣きたいのは俺じゃない……。
分かっているのに涙が止まらない。
「………………ひ……うら」
驚いてる氷浦を
俺は引き寄せ強く抱きしめた。
「…………っ」
「ごめん……ごめんな」
こんな辛い話を訊いてしまった事に
ただ、ごめんと言う言葉しか出てこない。
抱きしめた力を込めると
氷浦は俺の腕の中で泣いた。
そして、分かった…………。
この潰されてしまいそうな気持ちは
同情ではないって事!
泣いている氷浦の髪を撫で
氷浦の顔を腕から出すと
涙を拭い俺は唇を重ねた。
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