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第1章第57話
翌日くすぐったさに
目を覚ますと心愛が
俺の顔をペロペロ舐めていて
ミャーミャー鳴いている。
俺は身体を起こし
心愛を抱くと時計に目を向けた。
「げ、10時!マジか」
自分でもそんなに寝てたのかと
驚きを隠せず
朝陽に視線を移すと
まだ気持ちよさそうに
スースー寝息を立てていた。
ミャーミャーと心愛が腕の中で
鳴くので、俺は抱っこしたまま
リビングに行き
遅めの餌を与える。
余程お腹が空いていたのか
心愛はガツガツと食べ始め
俺は心の中で悪かったな
と思いながら部屋へ戻ると
朝陽の顔を覗き込んだ。
綺麗な寝顔を見つめ
ふと唇で視線を止めた。
柔らかでぷるんとした唇。
俺はごくんと喉を鳴らし
ゆっくりと顔を近づけていく
僅かに触れた瞬間
朝陽は寝返りを打ち
ゆっくり目を開けた。
「お、おはよ……」
「ん……おは……よ」
あれ────何してんの?
なんて突っ込まれるかと
思ったのに、朝陽は
まるでそんな様子はみせず
小さなあくびをして
俺の腕に収まった。
やべ────可愛い!
朝と云う事もあり
俺の息子が反応してしまう。
どうしよう────。
朝から襲ったら変態か?
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