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第1章第60話
僕がお風呂から出ると
蒼空は俺もなんて交代で
お風呂に入ってしまった。
僕がフェラしたからかな?
リビングに行きソファに
腰かけると心愛がゴロゴロ
喉を鳴らし擦り寄る。
長い毛並みを撫でながら
心愛に視線を向けると
突然スマホが鳴った。
僕はビクンと身体を震わせる。
鳴ったのは────
蒼空のスマホではなく
僕のだったから────。
蒼空以外このスマホを知る
人はあの人しかいない。
僕は恐る恐るスマホを手にすると
メールの着信だった。
僕は息を飲み慣れない操作で
メールを開く。そこには────。
「朝陽君────少し
落ち着いたでしょうか?
ちゃんと話したい────。
いきなりの事で混乱させているのは
重々承知している、だけど
きちんと話をすべきだと思っている、
だから、朝陽君の都合が良ければ
連絡を下さい、誠」
「…………………………」
僕は読み終わって
あの人の話した事実が
僕の胸を締め付ける。
手は震えだし
スマホは床に零れ落ちた。
心愛が心配そうにミャーミャー
鳴いている。どうしよう……。
体の震えが止まらない。
僕が身体を抱えて蹲った瞬間
ガチャっと蒼空が戻って来た。
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