64 / 140

第1章第63話

そのまま流れで 押し倒されそうになり 僕は口を離し止めた。 「ま、待って────」 「なんで?嫌なの? 俺にはあんな事しておいて」 僕は真っ赤になりながら 頭をフルフル。 「そうじゃないけど こ、心愛の餌とか色々 揃えたいな……って」 蒼空は心愛に視線を向けると ミャーと鳴く。 蒼空は頭をポリポリしながら 「それもそうだ! 買い物デート行こうか! もっと早く起きてれば 動物園行けたんだけど」 僕は首を振りながら 「また今度でいいよ! それより心愛の買いに行こ」 蒼空はニッコリ微笑んで 頭を撫でてくれた。 本当はね、蒼空と居られれば 僕は何処だって良かった。 でも、それならもう1人の家族 心愛も大事にしたいから。 本当はこの幸せが怖いんだ なんて今は言えない。

ともだちにシェアしよう!