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第1章第63話
そのまま流れで
押し倒されそうになり
僕は口を離し止めた。
「ま、待って────」
「なんで?嫌なの?
俺にはあんな事しておいて」
僕は真っ赤になりながら
頭をフルフル。
「そうじゃないけど
こ、心愛の餌とか色々
揃えたいな……って」
蒼空は心愛に視線を向けると
ミャーと鳴く。
蒼空は頭をポリポリしながら
「それもそうだ!
買い物デート行こうか!
もっと早く起きてれば
動物園行けたんだけど」
僕は首を振りながら
「また今度でいいよ!
それより心愛の買いに行こ」
蒼空はニッコリ微笑んで
頭を撫でてくれた。
本当はね、蒼空と居られれば
僕は何処だって良かった。
でも、それならもう1人の家族
心愛も大事にしたいから。
本当はこの幸せが怖いんだ
なんて今は言えない。
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