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第1章第68話

朝陽side 震える手を必死に抑え メールを打ち込む。 なかなか上手く打てなくて 30分も掛かってしまった。 「ご連絡遅くなりました、 きちんとお話をする気持ちが 出来ましたので、ご都合が良ければ 日曜日に時間を作って頂きたい と思っています、朝陽」 たったそれだけの文面。 それでも僕には勇気が行った。 返事が来るのか────。 でも蒼空が一緒じゃなきゃ 話せない。僕独りじゃ 逃げ出してしまう。 だから────。 暫くしてメールの着信音。 僕はごくりと喉を鳴らし メールを開いた。 「連絡有難う、 日曜日なら時間は作れる、 場所と時間は朝陽君が 決めてくれて構わない、 連絡待っています、誠」 場所────。 蒼空が帰宅したら相談してみようか。 それから連れていきたい人が いる事も連絡しないと。 緊張していた身体はバキバキで 僕はソファに寝転ぶ。 心愛が僕の元に擦り寄り 顔をぺろぺろと舐めてきた。 心配してくれてれるんだね。 僕は寝転がりながら 心愛を抱き寄せた。

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