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第3章第120話
ベッドの上、蒼空は僕を上から覗き込む。僕の心臓はドキドキして今にも聞こえそう。
「朝陽……」
僕は顔を赤らめながら蒼空の顔を見る。胸の高鳴りがどんどん大きくなって蒼空に言われた。
「緊張してる?」
するよ……そう言いたかったけど言葉に出来ず。蒼空は覆い被さるように上から抱きしめた。
「愛している」
僕だって……。言いかけて口を塞がれてしまった。歯列を割って入って来る舌はすぐさま僕の舌を絡めとった。ジュルっと濡れた音共に吸われ僕の背中はゾクゾクした。
「んっんん…ふぁん……ん」
久しぶりに感じる快楽に僕の身体は直ぐに落ちていく。幾度となく角度を変えながら貪られる口付けは息苦しくとても甘いものだった。
「はぁん……んぁんん」
蕩けるようなキスは暫く続き、ようやく許された時には息は上がり体温が上昇していた。
「朝陽……」
見つめられ熱っぽい声で呼ばれたら身体が疼く。それが合図のように首筋に下り、跡を残さない程度に吸われ、胸元へと下りていく。
「蒼空……」
名を呼んでも手は止めてくれない。シャツのボタンを一つ一つ外され胸元が露わになると直ぐにそこへ顔を埋められる。
「あっん……んん」
熱のこもった唇の感触は僕の身体をより敏感にさせた。乳首を舌で転がされたらもう理性は何処かへ行ってしまう。
「あっ……っはぁ……んあ」
ジュルっと何度も何度も乳首を舐め回され、ゆっくりと下腹部に移動する蒼空の顔。僕は息絶え絶えに天井を仰いだ。
「んんっ……」
脇腹、臍、と下りていき下半身に到達すると、長い指が服越しになぞる。
「んん……ぁぁん」
恥ずかしさと嬉しさと複雑な心境が絡み合う。僕は堪らず口にした。
「ズルい、蒼空も脱いで」
僕ばかりが脱がされ蒼空は服を着たまま。行為の途中で僕は起き上がると文句を言った。蒼空はビックリした様子ででもすぐに笑って見せた。
「ごめんごめんつい」
そう言うと蒼空はシャツを脱いで上半身裸になると間髪入れず僕に肌を合わせてきた。起き上がった筈の僕はベッドへ縫い付けられ身動きが取れない。思った以上に蒼空の体温は高くて僕だけじゃないんだと少し安心した。
「朝陽、好きだよ」
「……僕も好き」
再び重なる唇。口内を生き物のように這い回り、身体がビクンと跳ねる。深い口付けの中蒼空の手は下半身へと伸びていく。
「んんっ……ふぁん」
ズボン越しに捕らえられたそれは既に勃ち上がり、指で擦られると僕は声を上げるしかなかった。
「あん……っんん……はぁん」
自然と離されていく唇。ズボン越しの指がスルッと中へ侵入し下着越しに触れられるとより敏感に反応してしまう。
「そ……ら……っんんぁ」
蒼空はズボンと下着をいっぺんに脱がすと僕に何度もキスの雨を降らせる。恥ずかしいと言う気持ちより早くどうにかして欲しい。そんな気持ちが上回っていた。
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