129 / 140

第3章第128話

 抱きしめられたまま柔らかな唇が重なる。僕は自ら誘うように舌でノックする。僅かに開けた隙間から蒼空の舌が口内へと侵入し舌を絡めとられる。何度も吸い上げては口腔を這い回る舌に僕は夢中になった。 「んん、んっ……ん」  深まるキスと同時にシャツのボタンを器用に外され胸元が露わになるとチュッと音を立てて唇が離された。柔らかな唇は首筋を辿り胸元へと下りていく。 「あっ、はぁ……」  蒼空の舌が僕の乳首に絡まり吸われると僕の身体はゾクゾクと甘い電流が走った。 「んはっ……」  ビクビクと反のする僕に気を良くしたのか、蒼空は舌で転がし方法を掌で転がす。 「あっ、んはぁ……」  何度となく繰り返される行為。僕は快楽とじれったさに腰を捩る。 「そこばっか……やぁ」  蒼空は胸元にしゃぶりついたままクスリと笑う。執拗なほど胸元を弄られた後、ようやく蒼空は脇腹、臍、とキスを落としながら下りていく。 「んん、はんぁ」  既に僕の下半身は硬くなりズボンを押し上げている。早く解放して欲しい。その思いで僕は下半身を擦りつける。蒼空はクスっと笑ってズボン越しにやんわり触れた。 「あっん」 「今日は積極的だね」  蒼空の言葉に僕は頬を赤らめる。それでもじらされているのが耐えられなくて僕の目には僅かに涙が溜まる。 「早く……」  恥ずかしさよりも欲求には勝てず、はしたないと思いながらも蒼空を求めた。 「ごめんごめん、わかったから」  蒼空はそれだけ言うと既に限界寸前の僕のズボンのチャックに手をかけるとゆっくり下ろし、既に膨張したペニスを露わにする。 「はぁ……」  下着ごとズボンを脱がされようやく解放されると、僕は蒼空の服を脱がしにかかる。綺麗に鍛えられた身体。少しだけ焼けた肌。僕はゴクリと唾を飲み込む。 「朝陽」  甘い声で名前を呼ばれ僕はベッドへ横になると甘いキスが降ってくる。深くなる口付けと共に、ペニスに絡みつく蒼空の長い指が僕のよがる箇所を擦り上げた。 「んん、はぁあ」  重ねられた唇はするりと離れていき、代わりに絡まった指が何度も上下する。 「あん、はぁあん」  限界寸前のそこは既に蜜を溢れさせ、蒼空の指が動く度クチュリと生々しい音を立てる。 「んあ……はぁあ」  指を絡め上下しながら蒼空は僕の身体にキスの雨を降らせる。徐々に蒼空の唇が下半身に近づいて僕の身体がビクンと跳ねた瞬間に口内へと含まれた。 「ぁ、あ、あん……はぁあ」  ヌルっとした感触が全身を襲う。濡れた音が部屋中に響いて僕の身体は既に限界寸前だった。 「出ちゃ……ぁあ、あ」  限界を告げると蒼空はわざと舌を絡めてキツク吸い上げた。僕はその刺激に耐えることが出来ず、呆気なく白濁を口内へと吐き出した。  

ともだちにシェアしよう!