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第3章第130話
合わさった唇は未だ激しさを増し、呼吸が出来ない。律動も激しくなるばかりで僕は眩暈を起こす。
「はぁあ、んぁ、ひゃああ」
ようやく離れていく唇に僕はあられもない声を上げた。ベッドが軋む音と生々しい濡れた音が交合に耳を犯す。あまりの気持ち良さに僕の身体は痙攣を始めた。
「もう……あぁああ、出る、はぁあ」
硬く反り返る蒼空のペニスが内部で奥深くを突く度、僕の身体は震えた。限界を告げた後、蒼空の律動は激しさを増し僕を絶頂へと導く。
「ああ、もう……ひゃああ」
一番弱い箇所を擦り上げられた瞬間だった。僕は勢いよく白濁を飛び散らせた。同時に熱い迸りを内部で感じ僕等は果てた。ビクビクと身体が痙攣を起こして僕は蒼空に抱きしめられる。
「はぁ……はぁ」
まだ繋がったままのそこはドクドクと脈打つ。お互いに呼吸を整え、キスを交わす。まだ熱い蒼空のそれは僕の中で硬さを取り戻す。
蒼空は僕を抱き上げると対面在位に体勢を変える。イッたばかりの僕は敏感でそれだけで声が漏れた。
「あん……そ、ら」
僕のペニスは萎えたまま蒼空が突き上げるとグチャグチャといやらしい音が響き、僕の身体は震えた。
「あん、らめ……ぁぁあ」
そう言いながらも自分のモノが硬さを取り戻すと、蒼空は僕を抱えたまま激しく突き上げる。
「ぁぁ、ァん、はぁァん」
達したばかりなのに僕を襲う波は徐々に増していった。
「くっ、あさ、ひ」
「あん、はぁァん……ぁァあ」
目の前の顔は快楽で歪む、僕は振り落とされないように必死にしがみつく。
「愛している」
「僕も……ァああ」
愛していると言う言葉が言えない。最奥を何度も何度も突き立てられ僕は仰け反る。
「また……イっちゃう」
「俺もイきそう」
蒼空は苦し気に言葉にする。僕等は互いの腰を揺らし限界を迎える。
「ああ、んはぁあ」
「くっ」
ほぼ同時に僕等は白濁を吐き出す。蒼空の熱い迸りが僕の中で広がり脈打つ。僕は後ろに倒れ込むように身体が仰け反り、そのまま二人でベッドに倒れ込んだ。
「あさ、ひ」
僕の目はトロンとして僅かに見える蒼空の顔を手で確かめる。繋がったままお互い抱き合い何度となくキスを交わす。ようやく蒼空が抜けていくとドロッとした感触が尻を伝う。
シーツはグチャグチャに乱れ精液が流れ落ちる。蒼空は僕にキスの雨を降らせた後、もう一度言葉にする。
「愛している」
「僕も愛している」
蒼空は僕に温もりをくれた。帰る場所を作ってくれた。あの時独りだった僕に全てをくれた。事故に遭った後も逃げ出す事なく僕を待っていてくれた。そして家族になった。こんなに愛おしい人が現れるなんてあの時の僕では考えられない。だから僕は僕の出来る事をこれからやっていく。この人の為に。なにより自分の為に。
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