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第1章第3話

僕はシャワーを最強にし頭から被る。 目の前の鏡には 青白く痩せた自分の姿。 また痩せた……。 こんな事を始めてから 食欲はどんどんなくなり 既に体重は5キロ落ちた。 元々痩せ型な僕だから 5キロ落ちれば痛々しいくらい。 母が綺麗だと褒めてくれた黒髪も 今は金髪に染めた。 同じ黒目は、この髪には合わないから グレーのカラコン。 あまりに変わった自分の姿を見ながら ザっと身体を綺麗にし 内部に残る潤滑剤を掻き出した。 シャワーから出ると 部屋にいたはずの男の姿はどこにもなく、 吸っていた吸殻が灰皿に残り、 そこにはホテル代だけが置かれていた。 あ……やっぱり────。 僕は服を早々に着、 金を取り料金を支払って部屋を出た。 外はザーザーと土砂降り。 折角シャワー浴びたのに。 傘を持たない僕は そのまま雨の中を 行く宛もなく歩き出した。

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