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第1章第4話
どこまで来たのか
辺りを見回しても
何処だかまるで分らない。
しかも街中からかなり
歩いてきたみたいで
この先はもう住宅街だ。
ザーザー未だに雨は止まず。
温めた身体ももう冷えきっている。
その時────。
「ん?」
ミャーミャーと何処かで子猫が鳴いた。
辺りを見ると、ゴミ捨場にダンボール。
あそこか────。
ゆっくり近づくと
ミャーミャー鳴きながら震えている
俺は小さな子猫を抱き上げ
「お前……捨てられたのか?」
この雨でだいぶ弱ってる。
ガタガタ震えミャーミャー鳴く。
まだ生まれたばかりの子猫。
「お前も同じだな……俺も
捨てられた母親に」
温めてあげたいけど
俺の身体もびしょ濡れ、
さっきより雨足は強くなり
頭がボーッとする。
「はぁ……俺と……帰るか?」
だが、目の前が遠のいてく……。
あれ……………………………。
瞬間バタンとその場で意識を失った。
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