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第1章第20話
次の日結局俺は
一睡も出来ず朝を迎えた。
子猫も目を覚まし俺に擦り寄る。
「シー」
口元に指をかざし
子猫の頭を撫でる。
分かったのか
擦り寄るだけで鳴きはしない。
氷浦の額に手を添えると
熱はなんとか下がったみたいだ。
「良かった……」
俺は起こさぬよう子猫を抱き抱え
リビングに行く。
今日は午前中から会議だ。
置いてくのは心配だが
休むわけには行かない。
俺は子猫にミルクをやり
お粥を作ってメモに走り書き。
そんな事してれば
あっという間に出勤時間。
俺は慌てて支度をし
後ろ髪引かれる思いで
自宅を後にした。
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