20 / 140

第1章第20話

次の日結局俺は 一睡も出来ず朝を迎えた。 子猫も目を覚まし俺に擦り寄る。 「シー」 口元に指をかざし 子猫の頭を撫でる。 分かったのか 擦り寄るだけで鳴きはしない。 氷浦の額に手を添えると 熱はなんとか下がったみたいだ。 「良かった……」 俺は起こさぬよう子猫を抱き抱え リビングに行く。 今日は午前中から会議だ。 置いてくのは心配だが 休むわけには行かない。 俺は子猫にミルクをやり お粥を作ってメモに走り書き。 そんな事してれば あっという間に出勤時間。 俺は慌てて支度をし 後ろ髪引かれる思いで 自宅を後にした。

ともだちにシェアしよう!