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第1章第22話
もう1度キッチンに戻ると
鍵を取り走り書き
「お世話になりました、
これ以上迷惑かけたくないから
帰ります……鍵はポストに
入れておくので……」
それだけを残し帰ろうとした。
瞬間後ろからミャーミャーと
子猫が鳴く。
僕は子猫の頭を撫で
「お前はここに残りな、
僕と来るよりきっと幸せになれる」
鳴き止まないが
これ以上は……。
そう思って玄関を出た。
躊躇いがちに鍵をポストに入れ
僕はその場を後にした。
これでいい……いつもの
生活に戻るだけだ。
そう────いつもの生活に……。
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