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第1章第33話

蒼空side プルル………… 何度呼び出しても出ない。 会議が終わって昼休み 気になって置いてきた 自分の携帯に掛けるも 全く繋がらない。 「はぁ……」 寝てるのかな……。 もう起きていてもいい筈なのに……。 心配で落ち着かない。 昼飯も早々に済ませると 俺は屋上へ上がる。 気持ちいい快晴。 ビルの上だから多少風は強いが 心地いいぐらい。 それでも俺はつい溜息を吐く。 こんなに気になるなら、 事情訊けば良かった……。 少し後悔するも、多分朝陽は 素直に話したとは思えない……。 「はぁ……」 「どうした?溜息なんか吐いて」 背後から声がし 俺はビクッとしながら振り向くと 芹沢先輩が心配そうに立っている。 「あ……いえ……ちょっと」 俺は少し顔を赤らめ 顔を隠すように前に向き直ると 先輩は俺の隣に陣取った。 恋愛感情ではないけど、 この人が側に来ると 俺は何故か緊張してしまう。 「悩みなら訊いてやるよ」 先輩はニッコリ微笑み 俺の肩を軽く叩いた。 芹沢先輩はいつもそうだ。 何か悩んでると 必ず声を掛けてくれる。 仕事は出来るし 気も利く……本当尊敬する。 話すべきか……。 頭の中で何度も考え 俺は少し躊躇ったが 昨日の出来事を全て打ち明けた。

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