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初めてのデート4
ココside
「あ、いつの間にかこんなに暗くなってる」
「すごい……イルミネーションきれいだね。ホントに来てよかった」
「だろ?観覧車乗りに行こう。早く並ばないとそろそろ行列ができ始める」
またアトラクションエリアに戻って、観覧車に乗るところまで走っていった。
幸いオレ達がいた場所から近かったので、あまり列ができていない時に並べた。
「ここの夜景は最高なんだ。一度お前に見せたくてな」
「そうなの?すごくたのしみ…」
そうこうしてるうちに順番が来てついに観覧車に乗った。
ハルはオレの反対側に座るのかと思ったら、隣りに腰を下ろした。
オレの肩とハル腕が触れ合う。
こういうのは場所が違うだけで変に緊張する。
ハルの匂いがふわりと香って、それだけで心臓が早鐘を打つ。
肩も心臓を持ったようにドクドクして熱い。
なんでもないのに、ハルに触れたところはいつも熱くなる。
今日だって、手がヤケドしたみたいに熱かった。
変にドキドキしてちゃうじゃん…こんなの夜景どころじゃないよぉ…っ。
「……手、繋いでもいいか」
唐突に告げられ、心臓が跳ねた。
「う、うんっ」
反射的に頷いてしまって、そっとオレの左手が握られる。
その手からオレのドキドキが伝わってしまいそうで怖い。
握られた手はとても安心出来るような温もりだった。
「あー…めちゃめちゃドキドキしてる」
「えっ、いや…っ!そのっ、えーっと」
「ちげーよ。俺のこと」
自分の事と勘違いをしてしまい、オレもドキドキしているのがバレて二重に恥ずかしかった。
頭の上でクスクスと笑う気配がして、頬を膨らます。
「もう…っ」
「俺と同じで嬉しいんだよ」
暗闇の中だが、照れくさそうにしているのが分かった。
「ほら、そろそろてっぺんだ」
いつの間にかゴンドラは一番高い所に到達しようとしていた。
「………すごい…」
ふと目線を外へ向けると、言葉がなかなか見つからないほどキレイな夜景が広がっていた。
「一度ココと来てみたかったんだ。キレイだろ?」
「クリスマスツリーもあんなに小さく見える…」
「後であそこも行こう」
「うんっ」
見渡す限り銀粉を振りまいたようにピカピカ光っていて、
車のライトでさえもキレイに見える。
「ココ。こっち向いて」
「ん?な……」
え?
き、キス…………!?
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