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……あれ?
ココside
ツリーを見終わった後、電車に乗って帰った。
でも乗った記憶はあるけど、降りた記憶がない。
しかも今はちゃっかりベッドの上。
その上、服がパジャマに変わっている。
「あれ…」
「電車の中で寝こけてたから、そのままおぶって帰ってきた」
「えっ、ごめん…ありがとう」
「可愛い寝顔が見れたから別にいいけどな」
満足げに笑って寝室に入ってきたハルは上半身裸で肩にタオルをかけていた。
どうしよう目のやり場に困る…。
「俺の体、そんなに魅力的?」
目があちこちに動いていたせいか、わざとらしく訊いてくる。
「いやっ、べ、別にそういうわけじゃ…っ!」
「ジョーダン、ジョーダンっ!
さて、飯食おうか。レトルトでいいだろ?今から作るのも面倒だし」
「あ、うん…」
なんか普通に接してくるけど…。
よく考えたらオレ、ハルに体洗われたって事だよね!?
うわぁああっ!!!!もう信じらんない!!!
恥ずかし……ぃ…
────────────────
「ココ、カレー出来たから起きて」
「……んぅ」
むくりと起きて、目を擦りながらベッドから下りる。
今はご飯を食べるのも億劫で、だらだらとリビングまで歩きイスに座った。
「今日は疲れたか?」
「んーん、楽しかったよ。でも家に帰ってきたらどっと疲れが出てきたみたい」
「そっか、よかった」
嬉しそうに笑顔を向けてくれて、オレも自然と笑みが零れた。
「「ごちそうさまでした」」
二人で手を合わせて食後の挨拶をする。
「そうだっ、赤いクリスマスツリー飾らなくちゃ」
「どこに飾るんだ?」
「玄関に飾ろうかな」
「明日は、ピアス付けような」
大きく頷いてニッと笑って見せた。
夜10時頃まで二人でテレビを見ながらソファに座りお喋りをしていたが、もうベッドに入る事にした。
もちろん、オレはハルの胸の中にすっぽりと収まって。
「ココ、一つ聞きたいんだが…」
「ん、なに?」
「どうして俺が触れるとビクビクしていたんだ?俺のこと怖がっていただろ。無理して俺に合わせなくていいんだぞ…?こうやって眠るのも嫌だったりするのか?」
「あ、あれはそのー……」
前にえっちぃことされてから、ハルに触られると感じてしまうなんて言えない。
今だって、心臓がバックンバックンだ。
「やっぱり、無理しなくていい。本当の事を言って欲しい」
真っ直ぐにオレの目を見ながら告げられたら、曖昧なことは言えなかった。
「そ、その……この前、えっちぃ事されてから…は、ハルに触られると神経が過敏になっちゃうというか…びっくりしちゃって」
「なんだ、そんな事か……よかった嫌われてなくて」
腹を括って言ったつもりだったのに、ふふっと笑われて呆気なく話は終わってしまった。
「じゃあ、本当に俺のこと嫌いじゃないんだな」
「うん。……す、好きだよ」
ありがとう。と照れくさそうに微笑んで、唇に軽くキスされた。
「じゃ、おやすみ」
「あ、うん…」
……え?
何もしないの?
あれ?
こ、こここういう時って、そ、その……
えっちとか?するんじゃないの?
なにもなし?
ば、バカ!!
そんなこと言ったらオレが期待してるみたいじゃん…。
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