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事情聴取

ココside 30分くらいしてからタイガとダイキがやって来た。 初対面の人と二人きりだなんてすごく緊張してて、二人が来てくれて本当に助かった。 「おぉ〜、ご無沙汰、ご無沙汰〜」 「辰にぃ久々ー!あれっ!ココも来てくれたんやなっ!」 「この子ほんと可愛いよな?びっくりした。遙ってこんな子タイプだったか?」 辰にぃと呼ばれる人は、タイガと話しながらオレの頭をぽんぽんする。 仕草が何だかハルと似ていてドキドキしてしまった。 「ところで遙は?」 「遙は碧のアシスタントとして借り出されたぞ」 「なーんや、せっかく事情聴取したろー思たのに」 「そんなのココが恥ずかしいじゃん!かわいそうだよっ」 「いーじゃねぇかよっ、ココだけでも俺達でこっそり事情聴取と行こうぜ!」 辰にぃの隣に座るやいなや、事情聴取とやらが始まろうとしていた。 助かったとか言ったけど、全然助かってないよっ! 辰にぃ?……って遙よりもすごくチャラい感じ? いや、チャラくはないけど……何か軽い…。 雰囲気は似てると思ったけど、どこか違うみたい。 この人がハルのお兄ちゃんなのかな?? 「さーてさて、何から訊こうかな?」 「ちゅーはいつしたん?」 ちゅ、ちゅう?……ってキスの事だよね? ……ってか、そんなこと急に訊く!? 「もしかしてまだしてないとかぁ!?」 「あっ、いや…それは」 「してるんだな」 少し戸惑ったあと、こくりと頷いてしまった。 やっぱりウソは付けないし…。 真っ赤な顔を見られないように俯いていると、大輝が止めに入ってくれたかに思えた…のだが、 「もう〜そんなこと訊かない方がいいよぉ〜…遙怒っちゃうよ?」 「とか言いながら、大輝も気になるんやろ?」 「ふふふ…っ、そ、そんなこと…っふふふっ」 タイガの質問に口角を上げながら否定する。 「ひどいぃっ、勘弁してよぉ…っ」 「お前ほんと可愛いなぁ〜。もう抱かれたりしたわけ?」 「だっ!?…そっ!」 正確に言えばえっちしてない。 一方的に気持ちよくされた……のは覚えてる。 「エッチしたん!?エッチしたん!?」 「こら、そんなに大きな声で言わない!遙にバレる!!」 三人に問い詰められてもう逃げ出したいくらい恥ずかしい。 もう…助けて……

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