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個人的には裸エプロンが好きです

遙side 「ココ、今日はカレー作ろうか。この前パーになったしな」 肩を竦めて買い物袋を見せた。 すると、ココの顔がパッと明るくなった。 「この前のは俺が使っちまったから、また買ってきた」 「ん。作る」 「よしっ。じゃあはい、これ。お前のエプロン」 気分が上がるだろ?と言って、ココにそのエプロンを着けた。 この前のお詫びのつもりでココに似合うエプロンを前もって用意しておいたのだ。 全体的にパステルカラーの黄色を基調としていて、肩部分とポケット、エプロンを結ぶリボンは水色だ。 下半身部分は黄色と白のボーダー、ポケットには可愛いネコの足跡が付いている。 「おぉ、似合うなぁ!」 「このエプロン、かわいい…」 「俺の見立て通りだ。よかった似合ってくれて」 唐突に写真を取られたココはどぎまぎしている。 可愛いエプロンと、ふわりと笑うその顔を写真に収めたくなった。 「と、取らないで…」 「なぜ?」 「は、恥ずかしい…から」 画面には間抜けな顔のココが写っている。 俺が撮りたかった表情とは少し違ったが、そのあどけなさに自然と口角が上がった。 「………ふふっ」 「え、何?変なの取ったでしょ」 「いやいや、バッチリ取れてるって」 「じゃ、じゃあ見せてよ」 「いやだ。これは俺のココだもん」 顔を真っ赤にしてスマホを奪おうとする。 これまたかなりのシャッターチャンスだな。 その顔もこっそり撮って、2枚とも俺のお気に入りになった。 「っさ!カレー、作るぞ」 「う、うん…っ」

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