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ごめんなさいは?
遙side
11時頃、碧ちゃんの車で送ってもらい、ココをおぶって家に戻ってきた。
ゆっすても起きないため、仕方なく抱いて風呂に入りココの頭も体も洗い、湯船に浸からせた。
その後も下着もパジャマも全て俺が着せ、また抱いてベッドへ運んだ。
酔いを出来るだけ覚まさせようと冷蔵庫にあったオレンジジュースを持ってきて口移しで飲ませた。
「んく…んく…ぁぅ」
「ちゃんと飲めよ」
「……んぁ、れ?は、る...」
「やっと起きたか。ほら、これ飲め」
ペットボトルを手に持たせ、体を起こしてやってオレンジジュースを飲ませる。
「ココ。酒は飲むなって言ってだろ。お前が酔っ払って大変だったんだぞ」
少し強めに怒る。
次もまた同じことをされては敵わない。
「……っうぅっ、らって、美味しそうらったんらもん…」
「あれはジュースじゃないんだぞ?急性アルコール中毒ていうので死ぬかもしれないんだからな?
大人になるまで飲んじゃいけないんだ」
「………ぐすっ、ぐすっ」
「ないか言うことはないのか?
おぶって家まで運んで、ココの頭も体も洗って、服着せて…大変だったんだぞ?」
「……ごめんらさい…ぐすっ、んぐっ」
「もうしません」
「……も、ぅぢまぜん…っ!」
「よしよし…いい子だな。失敗した後は謝ることが大事なんだぞ。謝ればみんな許してくれるから
……分かったか?」
怒った後は優しく抱きしめて、ちゃんと謝ったことを褒め、頭を撫でてやった。
「ふグッ……ずびっ、ごめん、らざぃっ!」
涙でぐちゃぐちゃの顔を俺の胸に埋め、服をぎゅっと握りしめる。
時々しゃっくりを上げて泣くので、背中をさすってやった。
「もう泣くな。怒ってないから顔あげろ」
目を真っ赤にして目をそらしながら顔を上げた。
「嫌いに、なら、ないれ…ぐすっ」
「ならねーよ、逆に嫌われないか心配だ。怖がらせたか?」
「ちょ、ちょっとらけ怖かった…」
「ココを思うからこそだ。そこは分かってくれ」
また優しく抱きしめた。
すると小さな声で分かってるよ、と返事が帰って来た。
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