79 / 83
ココの過去5
初めてなのに、痛みも異物感もそんなにない。
「ふぁ!そこ・・・ッびりびり来る…ッ!」
『気持ちいか?ん?』
オレは、このとき生まれて初めて【快楽】というものを感じた。
オレの反応を窺いながら色々な気持ちいトコロを探し当ててくる。
「ひっんくふぅ…っんあっ。あっんんっは……っ」
『一緒にイくぞ…っ。』
卑猥な水音が耳までをも犯し、とうとう後孔で達してしまった。
オレのお腹に吐きだした白濁を何も言わず、ぺロぺロと舐め取った。
『……んまぁ〜い。やっぱり俺の見込んだ通りだ。おい、そこの従業員。今からコイツは俺しか触らせるな。
ミルクは全て俺が出させる。』
オレってどうなってしまうんだろう。
頭が回らない時に考えても無駄だった。
これは高くつく…。とレオは嬉しそうに唇を舐める。
自分の置かれている状況を飲み込めないまま睡魔が襲ってきて、そのまま寝てしまい、次に目が覚めたのはレオの部屋だった。
『気が付いたかチビ。ったくお前も災難だったな。』
「え?」
話を聞くと、この人も同じように騙されてここに連れてこられたとか。
「そ…そうなんだ。」
『お前は良い牛なる。俺が絶対そうさせてやる。』
客に気に入られれば、オレ達は誰かに飼われて自由になれる。
騙された人も含め、自分から望んでバイトに来た外の人達は、ある一定の期間を過ぎると自由になれるらしい。
それは、噂にしか過ぎないけれど、多くの人はその一定期間に希望を見出し、その期間が来るまで待っている。
『お前は中の人間だから、買われるまで出られない…。』
「れ、レオは外の人なの?」
『あぁ、そうさ…。良いバイトがあるって聞いて、先輩に連れてきて貰ったんだが、まさかこうなるとは…。』
「オレなんか助けられないじゃん。」
ともだちにシェアしよう!