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How to本
遙side
『子猫があなたに慣れてきたら、今度は遊んであげましょう!』
遊ぶ……ココは何をして遊んであげたらいいんだろうか。
笑っているところをまだ見たことがないし。
ずっと部屋に閉じ込めているみたいで気も引ける。
『猫はなでてもらうのが大好きです。
撫でてもらうために人間と暮らしているといってもいいくらいだそうです。
だから、嫌がらない時は撫でてあげましょう。それが猫とのコミニュケーションになります。』
撫でてもらうのが大好き…か。
ココも本当は撫でて欲しいのか?
一度でいいからちゃんと撫でてみたい。最近はそう思うようになった。
あわよくば撫で回したい。
しかし、どこを撫でたらいいのかが分からない…
喉か?頭か?どこをどう触っていいか分からないし、それで嫌がられて怖がらせるのもかわいそうだからな。
よし、次のページへ読もう。
『いきなり近づかない!いきなり抱っこなんてもってのほか。急に触ろうとしては警戒されてしまいます。』
「っだぁ!!どういうことだよ!さっきのページと話が違うじゃねぇか!」
この本を買ったのは自分だし、本に八つ当たりしても何の意味もないと分かってはいるけれど、文句を垂れずにはいられない。
本の説明が難しいのか、ネコの生態が難しいのかそれとも両方か…
こんなにネコは矛盾した生き物なのか!?
「ますます分からん……」
こんなもの読まずに、いっそのこと大輝と大我に聞くか?
いやいや、大輝には聞けても大我には聞けないだろう。
大我に冷やかされるのも目に浮かぶ。
「あー女心より難しいんじゃねーのコレ…」
その日はとても憂鬱な俺であった。
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