18 / 83

何がしたい?

遙side ある朝、 「ココ。俺、明日の講義がないから何かして遊ばないか?」 とココに聞いてみた。 「え……?」 ココは頓狂な声を出した。 目をパチパチと瞬かせ、茶色い大きな瞳をこちらに向ける。 見詰められるとこっちが気恥ずかしくなった。 「いや、昼間ずっとひとりにしてただろ?だからそのお詫びというか…。 家にずっと閉じ込めているみたいで悪いなって。一番はな、仲良くなりたいって思って…嫌なら別にいいけどさ」 「ほ、ほんと?」 ココの顔がぱっと明るくなる。 「あぁ。明日何がしたい?何でもいいぞ?」 「何でも……うーん……じゃ、じゃあ料理教えて欲しい…」 「り、料理?」 想像もつかなかったことに驚く俺。 「ハルみたいに美味しいの作りたい。 オレには何も出来ないけど、ハルが疲れて帰ってきた時くらい、オレの料理食べて元気になって欲しいから…」 モジモジと恥ずかしそうにそう告げる。 俺の料理美味しいって思ってくれてたんだなぁとか、 俺のことそんなふうに思ってくれてんだなぁとか、 色々考えてしまって、気が抜けてしまった。 控えめに言っても少し感動。 「は、ハルだめ…かな?変な顔してる…けど」 本当に嬉しすぎてフリーズしてしまった。 「え、いや!全然いいぞ!何作ろう?」 「か、カレー?かな…」 「じゃあ、決まり。買い物も一緒行くかっ」 そう言うと、ココは嬉しそうに大きく頷いた。 「楽しみだな!」 一番テンション上がってるのは俺かもしれない。

ともだちにシェアしよう!