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第5話 再会
「あっ、斗真伯父さんっ!」
ロビーで祐を待っていたのは、ここ何年か会うことのなかった伯父・斗真だった。
斗真は祐の母の兄で、そこそこ有名なデザイナーをしており、拠点はここフランスだった。
大学生の頃に突然学校を辞めてしまい飛び出した斗真は、各国を周り最終的にフランスに住み着いた。
小さい頃に一回と、小学生最後の夏に斗真の結婚式へ参加する為に、家族と一緒にフランスへ来たことがあったくらいだ。
それ以外では、二年前に斗真が仕事の関係で日本へ帰国したのが、本人に直接会った最後の記憶だ。
「おー、祐。久しぶりだな~。少し大きくなったか?」
そんな事をいいつつ外国かぶれした斗真は、祐を抱き締めて黒髪にチュッチュと口づける。
かぶれたとしても元からこんな伯父ではあったので、過剰になったと言ったほうがいいだろうか。
「ちょっと離してよ~、もうっ!」
斗真は、抵抗する甥っ子から残念そうに離れると「ケチだな~」とブツクサと文句を垂れた。
そんな伯父をムッと睨む。
「それに分かってて言ってるでしょ、それ…」
祐の身長はこの三年全く伸びておらず、成長期の終わりを告げていた。
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