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第9話 話の続き

そんな奥手な祐は、セックスという言葉に顔を真っ赤にして口元をわなわなと震わせた。 今、祐の頭の中では全裸の金髪美女がベッドに横になり斗真に誘いをかけている。が、胸元がぼんやりとしか想像出来ない。 何処かで観た映画のサービスシーンが頭を過る。 大抵そこでキスしてベッドへ雪崩れ込んで…暗転。 その後どう展開してエッチな事に持ち込むのかも分からないという、それくらいの知識なのだ。 「んっ?祐は相変わらずだな~はははっ」 自分の幼さをからかわれて、益々顔を赤くした祐は、口を尖らせた。 「だってまだ子どもだもん!そ、そんな事より伯父さん話の続き!!」 「へいへい…」 気のない返事をした斗真は、アクセルを若干踏み込むと速度を上げた。 「兎に角、パーティーの後に女優をエスコートして送っていく姿と、その女優のウソっぱち発言が載っちまってな。まぁ、テレビでも取り上げられてさ。マリーのヤツ怒って帰って行きやがった!」 「う~ん。でもマリー伯母さんの気持ちも分かるよ。僕がその立場でもちょっとショック受けちゃうだろうし…」 祐が言うと、斗真がムッと口をへの字にした。 「でも浮気してねぇし」 「だよね。僕なら一応は伯父さんの言い訳聞くんだけど、マリー伯母さんにしてみたらそれだけショックだったって事だよね」 どうやらマリー一筋は嘘ではないらしく、拗ねた様子で話をする伯父を何故か少しだけ可愛いと思ってしまった。 「伯父さん愛されてるね」 そう声を掛けると、斗真はニッと笑って「まぁな」と言った。

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