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第23話 睡魔

上から降り注ぐ日差しも傾きつつある。 祐はというと、小さな泉で身を小さくしていた。 あれから周囲を探索して回ったが、あの途方もない永遠を思わせる道以外には道は無さそうだった。 一度は歩こうと思ったが、永遠の林道の先にはどう見ても砂漠の様な砂の大陸が見えるのだ。 歩いて林道を抜けて今度は砂漠と思うと、足は進まなかった。 そして人が通る事もなく時間だけが過ぎた。 新たな発見といえば、鳥が随分と上を飛んでいる姿を巨木の漸くあった隙間から僅かに見かけただけで、問題解決の糸口にはならないものだ。 「早く帰らないと、伯父さんが心配するよね…」 ポツリと呟く。 自分がこんな場所に来て随分と時間が過ぎているのが分かる。 さすがに精神的にも肉体的にも疲れは蓄積されつつあった。 どうしていいのか分からない。 一生懸命歩いて探してみたけれど、解決の糸口は見つからない。 一体ここは何処なのか? それさえ分かれば何とかなりそうなのだが…。 「ふあぁ…」 アクビを何度か噛み殺すが、あまりの眠たさに祐は、泉のほとりに身を横たえた。 いくら平和ボケしている日本人でもさすがにこの状況で無防備に寝たりはしない。 祐も同じ考えだ。 けれど、一日家事をこなして夕食後に風呂場で微睡めば、やはり眠たくなる。 それが突然見知らぬ場所に置かれてしまっては疲れも最高潮に達して、疲労困憊。 寝てしまったのも仕方がない。 が、ハッと気がついて目を開けると全身から汗が流れていた。 「暑い…」 上半身を起こして、空を確認する。 「太陽の位置が違う?」

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