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第34話 ※取り囲まれて
「お頭ぁー!!!」
覚悟を決めた祐が目をギュッと閉じたと同時に、大きな声が上がり、近くの草が大きく揺れた。
祐に覆い被さっていた男が怪訝な表情で顔を上げた。
「あぁん?どうしたっ!?」
いいところで邪魔をされて不機嫌を隠しもせずに、部下へ問い掛ける。
男の機嫌の悪さに一瞬怯むが、気を取り直した様だ。
「村人が連絡入れたらしくて、ヤツラが来るようです!」
「チッ。大した村でも無かったから侮ったな。…こんな事なら村ごと焼き払えば面倒が無かったか」
男の言葉に絶句する。
どう見ても堅気ではないと分かってはいたが、まさかそんな無慈悲な事を平然とやってのける集団だと想像も出来なかったからだ。
祐は快感に火照り始めていた体が急激に冷めていくのを感じていた。
男から無理矢理とはいえ、与えられた快感に応え始めていた自分の体が穢らわしく思えてくる。
今すぐに泉で体を洗い流したかった。
そんな祐に気づきもせず、男は立ち上がる。
「よし、お前ら直ぐに出発だ!!」
男の合図に周囲が溜め息に包まれる。
股間を膨張させたままの男達が片手を卑猥に動かし始める。
その様子を感じ取った祐は、耳を塞ぐと顔を真っ赤にして直ぐ様逸らせる。
体を丸めてなるべく隠すように背中を向けた。
けれど白くて細い腰と丸い尻が丸見えになっている事まで頭は回らない。
男たちはその後ろ姿を興奮した目で見つめながら、行為に耽る。
「うっ」
そのうちのひとりが声を殺して、前のめりになった。
どんどん連鎖されていく。
見たくない聞きたくない、早く終われ、逃げ出したい!!
そんな事を思い熱心に祈る祐を掴み上げると、頭の大男はニヤリと下卑た笑いを見せた。
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