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第2話『クラス』

入学式が終わり、各自言われたクラスへ向かっている途中。 ふと振り返れば、 会場では人がある場所にわらわらと集まっていた。 あまり楽しそうな雰囲気ではなかったので 少し気になって視線の向けられている所に行ってみる…………が、そこには一人の男が倒れていた。 とても顔色を悪そうにして汗を流している。 回りの奴らは 『どうする?』 『とりあえず先生よんで来た方が良くね?』 『でも会議中だしね……』 など色々聞こえる。 ………………んな相談してる暇があったら助けんかい‼‼‼‼ 「おいっ!大丈夫か!?……声聞こえるか!」 俺の声に男は低い声で「ああ」と答えた。 とても辛そうだった。 「よし、聞こえるな。 …えっと、とりあえず保健室運ぶぞ?いいか?」 男は「悪い、頼む。」と言った。 先生達は会議に向かったため俺がおぶって運ぶことにした。 「よっ…と。」 ……………………かっる‼‼‼‼絶対こいつ飯食ってないだろ!全く、そんなんだから倒れるんだよ! ん~……。回りの視線が痛い。 「ごめん!!ちょっと道開けてもらっていい?」 と、少し声をはって言ってみれば皆しっかり道を開けてくれた。 「ありがとー」 おんぶしてるから顔は少ししか上げられない。 愛想悪い奴って思われたかな……? ま、いっか。別に。 この男が軽かったお陰で、保健室にはすぐつくことができた。

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