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第2話

同室者 「まあ、入れよ。斎藤だっけ? 一年間よろしくな!」 榊は手を出して握手を求めている、翔は手を出してよろしくと声を出した。 このイケメンと同室とは…。 目立たず1年過ごしたいのに、これでは嫌でも目立ってしまうだろう翔は静かに溜息をついた。 そんな事を考えていたせいか、黙り込んでいる翔の顔を覗き込んで 「どうした?やっぱり具合が悪いのか?」と榊が声を掛けた。 翔は後ずさりながら「イヤあの、大丈夫です!」と首を振った。 翔はあまり人と話すのが好きでは無い。 静かに生活したいだけ…誰にも干渉されずに…。 あえて同じ中学の生徒がいない学校を選んだのによりにもよってこんな目立つ奴と同室とは。 翔は顔には出さずに落胆した。 部屋は二人部屋だけど狭くはない、シングルベット、箪笥、机が各自ひとつずつある。しかもバストイレ完備、学生寮にしてはとても高条件だ。 左右の壁にワンセットずつ家具が配置されており榊はもう入って左側にもう荷物を片付けいた。 「ごめん、もう荷物こっちに片付けちゃったから翔はそっちで構わないかなぁ?」 榊はもう翔を呼び捨てにしている。翔は部屋を見渡した。 「別にいいけど…榊君はもう荷物かたずけたの?」 「ああ、俺の事は夏目でいいよ、俺も翔って呼ぶから。」 自分勝手な言い分だったが翔は波風を立てずに生活したかった。 もうあんな辛い事は御免だ…

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