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第5話
榊の危険な発言
『俺は斎藤翔が好きなんだ』 何かの間違いだろう。もしくはイタズラ?ジョーク? 彼が僕の事を好きだなんて… 翔は声も出せずに彼の言葉を考えた。
「聞こえた? すきなんだよ。 返事は急がなくて良いよ、よく考えてくれ。 それまでは翔には手を出さない!」 冗談でもなく真面目に榊は言った。
「そんな事を言われても、僕は男だよ! 榊君は男でもokな人なの?」
「俺のことは夏目でいい。男が好きなんじゃない、翔が好きなんだよ。」 突然のことで翔はどうしたらいいのかわからない。
人に好かれて悪い気はしないがでも恋愛での好きは話が違う
『もう裏切られるのはたくさんだ!』翔の心の中は昔を思い出していた。 俯いたままの翔を見て榊はふんわりと笑うと
「別に困らせたい訳ではないよ…じゃあこうしよう。ゴールデンウィークまで返事を待つよ。その間に俺の事が好きになれなかったら学園に頼んで部屋を替えてもらおう。同室だとお互い辛いだろうから、それでいいかい?」 翔は頷いた。
「分かった、よく考えてみるよ。期待はしないで欲しい…。」
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