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第22話

そばにいたい! 「何してるんだ‼︎ そんなに俺から逃げたいのか!」 「夏目…僕は…もう…そばに…いられない…。」 涙が出てうまく話せない。 そんな翔を榊は抱きしめて背中をさすった。 「翔は俺のことが嫌いか?そばにいたくないか?」 「僕は…僕は…どうしたらいいかわからない…」ゆっくりと背中をさすりながら榊は囁いた。 「翔はどうしたい?」 「僕は…夏目が許してくれるなら…夏目のそばにいたい!」 榊は優しく翔にキスで答えた。 「俺のそばにいてくれ…翔。一人で悩まないでくれ。」 キスをしたら翔はぐったりとして俺に身体を預けてきた。 まだ熱が高い、とりあえず寝かせないと。 膝裏に手を入れて横抱きにしたら恥ずかしいと駄々をこねるので仕方なくおんぶにした。 翔は歩くと言ったがそれは却下した。 廊下で数人とすれ違ったが無視して部屋に急いだ。 「か、け、る、くん!どうしたのかなぁ?」 突然後ろからクラスメイトから声をかけられた。 すると背中で翔が震えている。 「田辺!今急いでいるからまたな!」 俺が答えると携帯をひらひらさせて、「かけるくんまたね!」と行ってしまった。 「翔?どうしたんだ、大丈夫か?」 首にしがみつく手にちからがこもる。 俺はまた部屋に急いだ。

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